【現地本部長日記】「ペットの問題」

掲載日:2011.06.26

人が原則立ち入ることのできない警戒区域に取り残されたペットに関しては、全国から多くのご意見やご提言、ご批判がこれまで政府に寄せられております。

今回、私が本部長となり、昨日、警戒区域内を視察して初めてわかった実態を踏まえ、早速、ペットの集中捕獲の検討を始めることにしました。運よく、今日の夕方から二時間、警戒区域内に入っておられた獣医師の方々と打ち合わせをすることが叶い、関係者の間で、今後の段取りなどを確認しました。

一時立入りでペットを連れ帰るケースは毎日あるのですが、これまでに連れ出されたペットは250頭余り、まだまだその何倍もの数のペットが残っていると考えられます。そのうちの多くは放たれ、路上にはペットフードが置いてあり、私たちが通りかかると、車を追ってくる犬によく遭遇します。

今回、運よく現地で汗をかいておられる獣医師の方々から実態を教えて頂いたので、この家から放たれてしまっているペットの捕獲を集中的に実行していくべく、オペレーションの検討を始めました。捕獲する、移送する、一時預かり、という三つがスムーズに流れるよう、ボランティアや獣医師の方々のご協力も仰いでまいります。同時に、飼い主の多くが現在、仮の住居におられるわけですので、その捕獲されたペットと飼い主のマッチングを行うためには、インターネットを活用した情報公開も行う必要があります。

ちなみに、私の乗ったバスが警戒区域内の大熊町役場の前を通ったとき、たまたま沿道のお宅の壁に「犬がこの裏にいます。助けてください。」という張り紙を見つけ、実際に屋内で鎖につながれた飼い犬を発見しました。脇に餌と水が置かれて元気でしたが、すぐさま連絡を入れ、その日のうちに無事確保されるに至りました。

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