【メルマガ】かなめーる vol.237

掲載日:2014.05.30

(5月28日執筆)
かなめーるの皆さま、こんにちは。相変わらず、次々と法案審査を行っている日々です。昨日、私は谷垣法務大臣にいわゆる入管法改正案に対する質問をさせて頂きました。海外からの来日者を増やすことで日本の経済発展に役立てるという大きな方向性は是としつつ、やはり入国管理というゲートキーパーがしっかりしないと、不法入国、テロリスト、犯罪者など、我が国の治安が脅かされます。その問題意識に基づき、大臣答弁の中で、政府の法律案を一点修正をさせました。

具体的には、クルーズ船による来訪者が特にアジア諸国から沖縄や九州などの都市で増えて来ています。船で来日しても当然、入国時のチェックは行われるのですが、政府からの提案では、その船が出国する際にはチェックを義務付けていない内容でした。この点、私は大臣に対して、安全や治安に関して妥協をしてはしてはならない、と主張し、出国の際のチェックも必ず行う方針を確約させました。

あと、もう一点わかったことは、現在、航空会社からの提供を義務付けている乗客に関するAPIという情報があるのですが、今回、加えてPNR情報も取ることにする点です。ちなみに、APIは、氏名などの基本4情報、PNRはその人がどの座席に座っていたか、どこでチケットを購入したか、などの追加情報を含むもの。いずれも航空会社から提供をうけます。これも、考えてみると、何を今更という感は拭えず、米国などはとっくの昔からやっているわけです。この間、API情報だけに頼って来た日本に、テロリストが侵入しなかったからまだいいものの(それも本当の所は?)、日本政府の安全対策が後手後手に回っている象徴的な事例です。今後も、政府をしっかりチェックし、ゆめゆめ「想定外でした」にならないよう、役目を果たしてまいる決意です。

【質疑のビデオは http://bit.ly/1tq1pMa にてご覧いただけます。】

さて、何と言っても今、最大の懸念は、安倍総理がひたすら突き進もうとしている「集団的自衛権」であります。

安倍総理は、この集団的自衛権を実現するために、自分の内閣で憲法解釈を変えようとしています。ここが、安倍総理の、過去の自民党のどの内閣とも異なる点です。憲法は、国民を縛るものではありません。憲法は時の権力を縛るものです。国民が権力の暴走に歯止めをかけるための、唯一無二の装置なのです。国民に義務を課す法律の類とは、全く異なるのです。これを「立憲主義」と呼びます。ひとたび、安倍総理の望む手法を国民が許せば、今後、未来に渡って、仮に更に独裁色を帯びた権力が登場してしまった場合に、その権力の暴走をもはや誰も止めることは出来なくなるでしょう。

国会では、今、自衛隊の行動に関わる15の類型の議論を始めています。そのうち、特に国際協力に関わるケース、また、これまで曖昧に放置され、現場の自衛官らが苦しい状況判断に置かれて来たような事例については、十分に検討の余地もあるものもあります。必要ならば法改正を行い、そして仮に集団的自衛権の行使を認めるなら、きっちりと国民の合意を取り付けた憲法改正の手続きを踏んで行く。この国が、二度と道を誤ることの無きよう、今、日本の国政の正念場、そして政治家たじま要の踏ん張りどころでもあります。

衆議院議員
たじま要

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