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住基ネット第二次サービス
   
昨日の新聞に住基ネットの政府広告が載った。タイトルは「つなぐ、創る。電子政府・電子自治体が築く社会」。これからの豊かな社会を築くために、道具としてのITを大いに生かせる場が、情報化の立ち遅れている政府・行政部門であることは言を待たない。先日もある役所の人と話したら、彼には職場のメールアドレスがまだ無いというのだ。課に一台のパソコン。目が“点”になった。
記事の話にもどると、タイトルの下にこう書かれている。「昨年、8月より住基ネットの第一次サービスがスタート。パスポートの申請等に住民票の写しの提出が不要になりました。」さらに下の方には、今回の第二次サービスにより「全国どこの市区町村でも自分の住民票の写しの交付が受けられます。」「引越の手続きで窓口に行くのは一回だけで済むようになります。」とある。
確かに、無いよりはいい。最近引越しした自分としても実感する。だが、なんとなく不思議だ。タイトルや広告紙面全体から感じる政府の力の入れようの大きさと、このサービスにより「できるようになること」の小ささとの落差だ。パスポートの申請とか住民票の写しとか、そのようなことは、事の発生する頻度から考えても私たち生活者にとってそれほど緊急度の高い問題だったとはとても思えない。現に昨年、ある週刊誌の取材者が「住基ネットのメリットは住民票の広域交付ではなかったのか」と質問したのに対し、ある官僚がこう答えたそうである。「それはある意味、付帯的な部分で、メインは行政機関への(個人)情報提供だと思います。」
昨年五月に起きた防衛庁による情報公開請求者リストの作成の例を挙げるまでもなく、国民は国を信用してはいない。というか、最初から信用しろという方が無理なのだ。その大前提から、国は国民とどうコミュニケーションを図ればよいかを考えなければいけない。にもかかわらず、相変わらずこのような“落差”のある不思議な広告を出せば、「国は何か一番重要な点を我々に伝えてはいないのではないか」と直感してしまう。本当のことを、重要度の高いことから順にちゃんと伝える。それが基本だと思う。
 
2003年08月04日
田嶋 要
 


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