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国立大学法人法
   
私の友人でもある参議院議員鈴木寛が今日一新塾で講義した。第156回通常国会で可決された国立大学法人法についてである。初等、中等教育の改革に関する国会審議はいよいよ来年からだが、高等教育改革はほぼ終了したということだ。しかしこの法律も、実は民主党の反対にも関わらず自民党と文部科学省に押し切られたということのようである。

産業構造の転換が叫ばれるが、鈴木氏によれば、その産業をささえる高等教育の現場も、文部科学省に支配されて社会変化に遅れてしまった。例えば日本の学部では、情報分野よりも土木分野の学生定員数の方が95年時点で多かったそうだ。同じ頃の米国では、既に情報分野の教授のリストラが始まり、先端研究の中心はライフサイエンス、バイオに移ろうとしていた。つまり、日本の高等教育は2周遅れで走っていたということだ。

今回の法案成立で国立大学の自治は高まった。学外者が理事になることも可能となったし、また学部や組織の独自再編、交付資金の使途の自由度、任期付の職員採用なども実現した。しかし落とし穴があった。大学の中期目標、中期計画の策定が文部科学省の認可制となってしまったのだ。これを鈴木氏は「大学のソビエト化」と呼んでいた。しかも、事務局長は相変わらず同省のポストである。要するに、国立大学は同省の虎の子なのだ。あくまでも省益を優先して国を間違った方向へと仕向ける官僚と、その官僚と徒党を組む自民党政治家。日本のあらゆる分野を覆う、見慣れた構図である。それでも多数決。このような法律は淡々と今日も通過していく。

 
2003年09月05日
田嶋 要
 


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