「寄らしむべし、知らしむべからず。」 言わずと知れた、官僚による人民統治の要諦です。日本は戦後あるいは明治以来ずっとこれが国家運営の原則でした。「とにもかくにも経済的発展を最優先させるためには、民意などには耳を傾けずとも、成績優秀な官僚が判断を下すのが一番良いのだ。」多くの途上国と同様、日本でもこれがあながち間違いではない時代もありました。「選挙で誰を選んでも一緒。」政治家に関する世間一般の感覚は、実は今までの政治家がいかに官僚任せだったかを表しています。
「脱官僚」宣言。民主党が今回の総選挙に掲げるマニュフェストを貫く基本信念は、このような途上国型の国家運営からの卒業を意味します。国家の目標が経済成長の一点に絞られた言わば“分かりやすい時代”にはプラスに働いたこの官僚による国家運営は、今やマイナス面が圧倒的に大きくなってしまったからです。前例を踏襲するのが信条の官僚では、創造力と勇気を要する今の混迷の時代には力を発揮できないのです。また、インターネットの時代に入り、もはや国民を「知らしむべからず」という状況に置くことは不可能になっています。国民は、官僚が示す以外の政策選択肢も、官僚の判断のまずさも、官僚や政治家の腐敗や不誠実も、すべて見破れるようになったのです。
「生活者主役の国づくり。」いよいよ、本来主役であるはずの生活者自身が、あるいは生活者を代弁できる新しい政治家が、人任せ官僚任せにせず国づくりに取組む、ワクワクするような時代がこの日本にも到来しました。教育水準も経済力も高まった生活者自ら、そしてそういう人々が集ったNPOが、創意工夫をこらして身近な地域から日本を活性化する。それこそが、日本の目指すべき国の姿です。「脱官僚」宣言。それは政治、政治家の質を向上させるマニュフェストと共に、日本が元気を取り戻すための試金石なのです。
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