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戦(いくさ)
   

選挙は戦だと言われる。ちょうどその緒戦という感じの光景があった。

週末に蘇我というところで、地元川崎製鉄主催のお祭りがあった。これが並みのお祭りではない。なんと5万人が出るのである。千葉市は昔川崎城下町と呼ばれるほど、川崎製鉄に依存していた。鉄鋼業の衰退に伴い、今は昔ほどの活況は呈していないものの、お祭りは今でも桁違いに盛大だ。

このような人が集るイベントになると、それぞれの選挙陣営が予定候補者の顔を売ろうと躍起になる。私の陣営は予定通り7時に繰り出した。川崎製鉄の工場敷地に着くと、既に「民主党」と「たじま要」の旗が数本立っていた。すると、ほどなく自民党陣営も行動開始。「自民党」と「うすい日出男」の旗が数で上回った。やがて両陣営スタッフが増えてきた。次第に来場者が切れ目無く現れるようになる。こちらがスタッフを増やす。あちらも慌てて増やす。こちらに女性のスタッフがユニフォームで登場する。間髪いれずあちらにも女性の応援が到着する。黄色い声がこだまする。絶叫が始まる。挨拶が始まる。こちらが旗を増やす。敵陣営も増やす。するとまたこっちも増やす。しまいには、お祭りなのか政治イベントなのか分からないほど、川崎製鉄の入り口は選挙の旗で入り乱れた。歴史の教科書に出てきた関が原の戦いの風景を思い出した。事実上の選挙戦の火蓋が切られたのだ。

 
2003年10月20日
田嶋 要
 


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