街角のあちらこちらで見かける赤色のノボリと赤色のジャンバーを着た若い人のアルバイト姿。 どこでも目立つYahooBBの営業風景である。私も駅前演説でよく隣り合わせになる。そのYahooBBから、大量の顧客DBが流出した。過去最大の流出に、「自分の情報も流れ出ちゃったんだろうな」とホゾを噛む人も多いことだろう。犯人や漏洩ルートはまだ判明していないようだが、これからの情報化社会の負の部分をまざまざと見せてくれたことだけは確かである。
人は便利な生活への飽くなき欲望がある。それはどうしようもない。しかし、最近の便利さは、どうもそれを上回る不便さを同時に生み出してるような気がしてならない。便利さ自身が生み出す複雑さが人生を不便にしていると言ってもいい。「不便を楽しむ」―私はこの人間の意識が、これからの先進国の共通のテーマのひとつではないかと思う。不便さが創造力をかきたてて、思わぬ楽しみを味わったことは、自分の人生でも幾度となく経験がある。キャンプ生活がなぜ楽しいか、ということだ。そしてスローライフやシンプルライフという考え方とも通じるところがある。身近なことで言えば、努めて旬の野菜を食べようということだ。旬が来るまで、じっと「食べたくても今は食べられない不便さ」を楽しむということなのだ。
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