ビジネスマンとして、あるいは国際公務員として色々な国籍の人々と交渉をしてきたが、欧米人などとの対比において、やはりアジアの諸国の人々とは、様々な局面でふと「ああやっぱり同じアジア人なんだなあ」と感じることが多い。その中でも、特に日本人と似ているなぁと感じることの多かったのが、お隣の韓国人だ。ワールドカップ以前には「近くて遠い隣国」などとも言われたが、やはり世界中の種種雑多な人間の中で比べると、日本人と韓国人は、誰が何と言おうと、やはり似ているのである。英語が苦手とか、男尊女卑が強いとか、有り難くない評判までが共通している。
そんな日本に似た韓国で、今日、史上初めて国会が大統領に対する弾劾訴追案を可決した。政治風土の劇的な変化には慣れていない日本人にはどうもピンと来ない話だが、要(よう)は国の最高権力者が不在の状況が、現実のものとなったのである。国会での与党ウリ党が安定多数を占めていないがゆえに、このようなことが起きたわけだ。北朝鮮問題が緊迫度を高める中、また新たな東アジアの懸念材料が生まれたと言える。
それにしても韓国は、1997年に起きたアジア経済危機の際にも、最も深刻な経済状況に陥りながらも、改革の進まぬ日本を尻目に予想以上の速さで経済を再生させ、世界をあっと言わせた。またIT産業を国家戦略として推進し、今や世界でも最もブロードバンド化が進んだ国とまで言われるようになった。そして、ノ・ムヒョン大統領はそのインターネットの威力と市民パワーとで大統領になった。
今回の史上初の弾劾訴追の可決も、見方によっては韓国の人々が、政治の世界でも先例に囚われず、果敢に新しい国の形を模索している証だという見方もできる。「似た者同士」と思っていた隣国は、実は革新の歩みを進めているのだ。ズルズルと同じ政党が半世紀も政権を担い、ニッチモサッチモ行かない膠着状況にある日本は、我々民主党も含めて韓国からも見習う点が多い。
|