田中真紀子前外相の長女の私生活に関する記事を掲載した「週刊文春」が出版差し止めの仮処分命令を受けた問題で、東京地裁が文芸春秋側の異議を退け、仮処分命令を維持する決定を出した。全く以って妥当な決定だと思う。出版社側は報道の自由の侵害だと主張するが、プライバシーを暴かれる個人の精神的、肉体的な苦痛をどう思っているのであろうか。公人ならある程度甘受せざるを得ないかもしれないが、私人であれば論外である。
私は今回の選挙で初めて公人になったわけだが、国会で大勢の公人と言われる人々と私人的な付き合いをする局面も多い。どんな公人であっても、三度の飯は食べるし、酒を飲んでグチの一つもこぼす。みんな普通の人間なのである。そのようなことを実感すればするほど、報道の自由がプライバシーに優先してしまう公人がいかに“割りの合わない”人生かと痛感する。田中真紀子さん、長嶋茂雄さん、雅子さま。最近の吊革広告によく登場するこれらの方々も、きっと心を痛めているにちがいない。そしてダイアナさんも、きっと天国から同情しているに違いない。 |