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想像力



政治はまず弱者のためにある。その場合の弱者とは一体どんな人を指すのか。私なり
の理解は、最も政治が高い配慮をするべき順から弱者を並べると、犯罪被害者とその
家族(遺族)・事故被害者とその家族(遺族)・難病患者・障害者・病気の患者・経
済的な困窮者・高齢者・乳幼児などである。政治は、どんな政策に携わる場合にも、
これらの人々の立場・状況に「想像力」を働かせる必要がある。特に社会保障政策、
つまり年金・医療・介護保険は明らかに社会的弱者のためのものであるが、それ以外
の多くの政策、例えば私の携わる地方分権改革などでも、それら弱者の「幸せ度」を
いかに増やすか、あるいは「不幸せ度」をいかに減らすか、という観点が究極的には
最も大切である。

六本木ヒルズで幼児が回転ドアに首を挟まれて死亡するという痛ましい事故が起き
た。しかも、その後の調べで、昨年4月に六本木ヒルズがオープンしてから、この1
年間で32件も類似の事故が起きていることが判明。事故というよりは、限りなく人
災、あるいは管理者・製造者責任が厳しく問われるべき話だ。自分自身の経験でも、
回転ドアでは、ヒヤリとさせられることが結構ある。にも関わらず、今回判明したこ
とは、回転ドアの基準につき何ら法的には決まりがないのだそうだ。この規制社会の
皮肉と言おうか。不必要な規制が山ほどある一方で、このような必要な法律が不在な
ために、また幼い命が失われた。我々政治家も行政官も、そして民間経営者も、弱者
に対する「想像力」をもっともっと高めていかねばならない。

 
   
2004年3月26日
田嶋 要
 
 


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