議員会館の私の部屋には、イラク関係のメールが一日に3000件以上も殺到している。どうやら一部議員らに一斉に送っているようだ。窓の外では一日中、デモの大きな声が響いている。聞けば、人質の解放と、自衛隊の即時撤退を口々に訴えている。イラクの日本人拉致をきっかけに、自衛隊派遣時にも無かった規模で、日本人が“活動家”になっている。
一方、イラクの日本人拉致は、週末に犯人側の示した期限が来たものの、その後良い知らせも悪い知らせも何もない。いやな静けさである。日本政府も拉致された家族も、様々な情報に翻弄されている。今日はイラク支援特別委員会が開かれたが、事態解決に向かって前進しているのか否か、国政の場にいる者にも真実は見えない。
いずれにせよ、今回の件を契機に多くの日本人が様々な思いを持っている。確かに人命は重いが、渡航自粛を政府が20回以上も出していた場所へ自ら出かけていった3人の自己責任は問われないのか。いや、危険になったのは、自衛隊がイラクへ行ったからであって、自衛隊がいなければ、あのような拉致は起きなかったのだ。などなど。民主党の内部でも、菅代表はテロに屈することになる自衛隊の撤退はしないとして小泉総理と足並みを合わせるが、一方で、撤退をしてもテロに屈することにはならないという主張も出ている。まさに混沌としている。
一つだけ明らかになったことがあるとすれば、それは自衛隊は米国協力者として今後も狙われるということだ。というのも、拉致された3人を無事解放するよう説得をした最も影響力のあるスンニ派宗教委員会が、解放すべき理由として、3人は米国協力者ではないからだとする一方、自衛隊は米国協力者として断定したからである。
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