久しぶりに小泉総理の登場である。今日午後の本会議で、北朝鮮から帰国した総理が
わずか3分間でその報告を行った。それに対して、民主党からは拉致議員連盟会長を
されている鳩山議員が質疑に立った。民主党としては、今回の訪朝を拙速による大失
敗だと評価している。
一連の反応を見ていると、拉致家族会が「予想していた最悪の結果だ」と総理の訪朝
を酷評しているのに対して、マスコミの世論調査では過半数の方たちが一定の肯定的
な評価をしている。しかも、マスコミは総理を強く批判している家族会に対して、批
判をしているという。ちょうど、イラクでの日本人人質の時と同じような構図であ
る。
なるほど全体的な状況を俯瞰すれば、少なくとも5名が帰国した事実を目の前にする
と、成果がゼロだったということは国民には理解されにくいであろう。私もそう思
う。しかし、まだ帰国されていない大勢の方たちのご家族からすると、今回の訪朝が
果たして正しい方向への前進であったのか、それとも「これにて終局」のような話な
のかよく見えない。そしてさらに、最も問題なのは、経済支援をこの時点で決めたこ
とにより、今回の対北朝鮮交渉は、事実上「テロに屈した」という謗りを免れないと
いうことだ。イラクへの自衛隊派遣を正当化した時、小泉政権は好んで「テロに屈し
てはいけない」と繰り返した。しかし、それを言うのであれば、北朝鮮の拉致問題は
れっきとしたテロなのである。また総理は「北朝鮮が平壌宣言に則り誠意ある国であ
る限り、経済制裁は発動しないことを約束した」と言った。しかし「誠意ある国が拉
致をするか!」というヤジの方がより説得力を持っていた。 |