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先日、宿泊先のホテルで五党党首討論会というのをテレビで観た。この手のものは日本ではあまり多くは行われない。昔アメリカ、ワシントンDCに住んでいたときの、先代のブッシュ・クリントン・ロスペローの三つ巴討論を、町中のバーの巨大スクリーンで観ていた頃を思い出した。あらゆる分野の難しい質問、意地悪な質問に、的確に答える各氏に感動したものだ。そして、「今日の討論は誰々が良かった」というような議論があとで酒場の話題になる。

今回も、その日本版の五党党首討論を聞いて、やはり非常に迫力があると感じた。手前味噌ではないが、岡田代表は、なかなか落ち着いていて、質問にはそつなく対応できていた。一方、小泉総理であるが、私は彼の発言に耳を疑った。多国籍軍への自衛隊の参加に関して、「すぐには分かってもらえないと思います。やがては分かってもらえるんです。」のような発言があった。また「軍などと付くとすぐに軍事行動と勘違いする方がいるが、自衛隊は従来どおり人道復興支援活動をするんです」という発言もあった。

これはちょっと国民を愚弄している発言ではないか。すぐには分かってもらえない、やがては分かってもらえるというのでは、自分の問題を棚上げして、まるで国民側に成長、成熟を求めているかのような態度だ。小泉総理自身に説明責任があるということを全く理解していない。また、軍は軍であり、そのように理解することが普通であるからこそ、そうでは無いと言い張るのであれば、時間をかけてじっくり国民と対話する態度を一国の総理が取るべきなのである。それを、国民や国会に対する説明責任を放棄し、というか国民や国会を完全に無視して、「すぐには分かってもらえないと思います」というのは、失礼極まりない。

年金や多国籍軍で小泉総理が取ってきた、「そのうちに理解してもらえる」という勝手な思い込みによる独断的な政治手法は、今求められる政治のあり方とは対極に位置するものである。国民はこのようなリーダーを頂いていてはいけないのだ。



 

 
   
2004年6月23日
田嶋 要
 
 


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