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昨日、第四回目の国政報告会を中央区で行った。お陰さまで四回の延べで300名ほど
の方に参加していただいた。今回も前回に続き色々な質問が出たが、やはり年金に関
する「600兆円の過去債務」というのが一番分かりにくいようだった。ここでもう
一度解説したい。
過去債務とは、そのコトバ通り、現役世代が行った「過去」の保険料拠出に対して国
が支払いを約束してきた年金給付のうち、財源手当てをしてこなかった部分のことで
ある。国の側から見れば、これは現役世代が65歳になったときに返済が発生する
「債務」ということができる。だからこれは、「隠れ国債」と言ってもよいのであ
る。これが現在約600兆円、つまり一人当たり500万円なのである。なぜ、こん
なことになったか。一言で言えば、高度経済成長時代に、政治家や官僚が誤った判断
をしたのである。負担増を避け、給付増を続けた(たとえば、1973年の田中角栄
内閣による大幅な給付引き上げ)結果なのである。
この膨大な債務をどう解消するかであるが、政府は今回の年金法改正によって、
(1)年金保険料引き上げ、(2)国庫負担割合引き上げ、(3)年金給付水準の引
き下げ、の三つにより解消を図ろうとしている。経緯は省くが、要するに、この三つ
により過去債務は直接的にかなり圧縮されるが、だが、もっと効いて来るのは、おな
じ三つにより将来拠出に関わる膨大な資産超過が実現され、それにより間接的に過去
債務を一掃するという点である。
数字的には一応つじつまが合うように見える。しかし問題は、過去債務を将来の資産
超過で埋め合わせる、即ち、これから保険料を払う人々が、過去のツケを全て負担す
るというなの構造である。ということは、将来の保険料拠出にかかわる人にとって
は、年金負担より年金給付は総じて少なくなるということである(年金の世界は、必
ず「ゼロサム」なのである)。だから誰も進んで年金保険料を払う気にはなれない。
ましてや保険料を引き上げればなおさらである。この一点が放置されているから、政
府の改悪は年金破局への道だというのである。 |