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東京に住んでいる人で、東京タワーに上ったことのある人は余りいないのだという。その例とは違うが、子供の頃から私もテレビでは慣れ親しんでいた甲子園の高校野球。実は今まで一度も行ったことがなかった。27年ぶりに千葉市内の高校、千葉経済大学付属高校が甲子園に出場し、その初戦を応援するために、私も早朝飛行機で甲子園に行ってきた。感動した。本当に感動した。「大変だね」などと周りから言われもするが、こんな職業でもなければ、思い立って朝6時半の飛行機で応援にはなかなか行けなかっただろう。そう考えると、大変有難い仕事をさせてもらっていると思う。
甲子園のレフト側アルプススタンドは、「Keizai」と記された紫色の野球帽で埋め尽くされていた。予想以上の熱気。その中で、選手たちは非常に落ち着いたプレーをし、長打により効率よく得点を重ねて見事4対1で勝利した。聞けば、今の監督はあの有名な桜美林高校で初出場初優勝を体験したエースピッチャーで、しかもその監督の息子さんが、今回の自チームのエースピッチャーなのだという。優れた監督が、子供たちの力を見事に引き出した好例であろう。
一方、応援を見ていて気がついた点。まずお互いのチームに対しての「エール交換」というのがあった。つまり敵チームに対して敬意を表するのである。そのとき、エールを送られる側のチームは、応援者全員が起立して、頭をもたげて静粛にしている。なんとなく心地よい静寂。また、9回表で相手攻撃2アウトのときに「あと一人!」という応援は禁じられていた。最後の最後までがんばる相手チームに失礼だからという理由のようだ。なるほどこうして見ると、結構礼儀が重んじられていて、不思議と高校生がみんなきちんと守っている。つまり、結構優れた教育の場なのである。全県でたった1校という非常に幸運な高校には限られるが、だからこそ彼らの生涯忘れえぬ貴重な思い出、そして貴重な学習の場が、甲子園ということも言えるのである。
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