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私の知り合いが先日突然にこういう肩書きの人になった。純粋の民間人である。KDDI理事を退職して、ブルガリア大使に決まった福井宏一郎さん、56歳。私とは世界銀行時代にワシントンDCでご一緒させて頂いて以来のお付き合いだ。当時は日本開発銀行というところから世界銀行に出向されて、途上国の民営化や金融市場改革に取り組んでおられた。当時から歯に衣着せぬ発言、純粋で若さあふれるバイタリティーが印象的だったが、まさかこういうことになるとは驚いた。
今日はその福井さんの門出を祝うパーティーに出席した。外務省の史上初めてのこのような純粋民間人の大使起用に、各界から友人知人らが駆けつけていた。福井さんは既に日本を発つ直前の分刻みのスケジュールに追われているようだが、ぜひ持ち前のバイタリティで、初心を忘れずにあの外務省に新風を吹き込んでもらいたい。実は私も海外生活をしていた時代に、何名かの大使に会う機会があり、常日頃から、大使のようなポストには民間人を起用したほうがよいと思っていた。「特命全権」という権威的で仰々しい名前が良くないのか、どことなく"何か勘違いしている”人物が多かったような記憶である。政界に入ってからも、官庁の中で一、二を争う評判の悪い役所が外務省である。その外務省の体質を大改革するためには、大使のポストの半分くらいは国際経験と「世間の常識」とを兼ね備えた民間人が望ましいと思う。「外交官とは贅沢をするのが仕事である。」こんなことを言っている時代は終わった。福井さんも、意気込んで始めても分厚い外務省の壁に絶望感を覚えることもあろうが、ぜひ後に続く方々のためにもがんばってほしい。
彼へのはなむけとして、天木元レバノン大使の「さらば外務省」「さらば小泉純一郎」を紹介した。天木さんは反体制行動により外務省を事実上のクビになった方だが、全てとは言わないまでも、そのような方の告発本は真実を多く含んでいると考えて間違いはない。福井さんのご活躍、ご健康をお祈りするとともに、外務省の正しい方向への一歩に拍手を送りたい。
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