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中国視察

 

実は行こうかどうか最後まで迷っていた。地元を5日も空けるということは、今まで
一度もしたことがないからだ。海外視察はもう少し地盤が強固になってから、とも
思った。だが、結果的には行ってきて良かったと今は思っている。国政を担う者とし
て、やはりどんなに忙しくても海外視察を年に一度はやる価値がある。地元での活動
にとっても有益である。特にこれから地方分権が進み、国の仕事が選択と集中を問わ
れるようになれば、国政における外交の比重はこれまでよりも高まるはずだ。その意
味で、海外視察は、外交面での現場視察なのである。

それにしても、今回はかなり丁重な扱いを受けたようである。私は政治家となっても
ちろん初の海外視察だったのだが、他の参加者で何度も中国に視察にいった方々は驚
いていた。つまり、我々民主党12名の訪中団が、これまでとは格段に色々な要人に
会えたというのである。特に破格は、「かけいりん」さんに会えたこと。日本で言う
参議院のトップのような立場で、中国で4番目に地位の高い指導者である。民主党の
躍進がこのような扱いの変化の背景にあることは言うまでもない。さらに、我々が若
い議員中心の訪中だったことも奏効したようである。「若手」好きはどこの国でも共
通の現象であるようだ。

面会した大勢の要人との話は多岐に渡ったが、決まって二つの話題だけは中国側から
言及があった。一つは、小泉総理の靖国参拝が中国の人々を非常に傷つけているとい
うこと。二つ目は、台湾は中国の一部であり、台湾独立を支援するようなことを日本
には絶対にやって欲しくない、ということであった。恐らくは我々が会う全ての要人
に統一のブリーフィングがあったのだろうが、見事に発言の内容、表現の強さが統一
されていた。とりわけ際立ったのは、「かけいりん」さんの30分くらいの面会時間
のうち、8割は台湾問題に関する彼の話であったことだ。そして、驚いたのは彼が
「もし台湾が独立を企てるようなことがあれば、われわれ中国は、武力攻撃以外の選
択肢を失う」とはっきり言い切ったことである。以上二点以外では、日本の国連安保
理常任理事国入りの話題も頻繁に出た(これは日本サイドから)。これに対する中国
側の発言要旨は、「靖国問題が無くなれば、中国が常任理事国入りを支持しない理由
は無くなる。」であった。

わずか5日間の短い訪中であったが、21世紀の日本にとって中国が、米国と同じか
それ以上に重要かつ難しい交渉相手国であることを予感させるのに充分の旅行であっ
た。



 
   
2004年9月27日
田嶋 要
 
 


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