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「義務化」ということ

 

10月4日の日記(http://www.k-tajima.net/diary/041004.html)に書いた内容に対して、20代の男子学生さん(10月6日投稿)と中央区に住む60代の男性(10月7日投稿)のお二人の読者から、「読者からのご意見」に投稿をいただきました。
(http://www.k-tajima.net/cgi-bin/nblog/2004_10.htm)。まずもって、私のホームページのこの新設コーナーが、多くの方々の投稿を頂き、結構上手く継続的に運営できていることに心から感謝いたします。私自身、頂いた読者の皆様のご意見はできるかぎり目を通すようにしておりますが、それぞれの立場から様々なご意見があり、本当に勉強になります。

20代の学生さんの、義務化に対するアレルギーは、全くよく分かります。私自身、義務化というのは、権力が自己抑制的に検討すべき最後の手段なのではないかな、という風に見ております。罰則規定というのも同じような話で、よくシンガポールが例に出されますが、あの国は道路でつばを吐いても罰金、などなど、私の住んでいたフィリピンの人々などは「あれは民主主義の国ではない。息が詰まる。」というような悪態を突く人もおりました。また、先日視察に行った中国には、かの有名な「一人っ子政策」が今も続いております。私の目から見れば、家族計画などという極めてプライベートな領域によくこんな国家権力の強制力が持続して働くなあ、と半ば呆れた驚きを感じますが、13億人を要する中国には、やはりどうしてもこの政策が必要だったのだと思います。こっそり二人目を生めば、その夫婦は罰金だそうです(双子だけは罰金を免除だそうです。そりゃそうですよね。)。また、日記にも書いたとおり、お隣韓国には兵役の義務があります。これも少なくともこれまでの韓国にとっては国家存亡に関わる政策です。義務など少しでも少ないほうが、誰でもうれしいとは思いますが、現実人々の判断に任せておいては、ことの悪化を防げない場合も多いのではないかと、私は思うのです。人間社会を御するための高尚なアプローチでは決してないのですが。日本でも最近は歩きタバコを禁止する条例が増えてきましたが、これ一つとっても、時代背景や人々の意識などを総合的に判断して、導入されたのだと思います。

まあ、そんなことを言っても、「義務でも、俺はイヤだよ」という人はどんな義務化にも必ず出てきます。義務教育を受けたがらない人。年金や税金を不正に免れる人。お隣韓国の徴兵制の話も日記に書きました。色々と悩ましい問題はあるのですが、やはり最後は、事態がどのくらい深刻と認識しているか、そして、思い切った施策によって現状打開の必要がどのくらいあるか、次第ではないかと思います。むろん、若いうちの福祉活動の義務化という考えは、一つの極端な話として挙げたもので、これが国の政策として実現する可能性は大きくはないと思います。しかし、いずれにしても今の教育の問題は日本で最も憂慮すべき問題の一つであることは間違いがない、そして、マイナス面はあるにしても、なんらかのアクションを打ってみなければいけないと、私も強く思っている次第です。どうしたら教育の問題が解決できるのか。答えは試行錯誤の中からしか見つからないと思います。自由は大切ですが、社会が必要最低限の節度や道徳や愛情を失ってしまい、かつ自立的な回復力に期待ができない場合には、最後の選択肢として「義務化」政策は、私はあると思っています。

 
   
2004年10月7日
田嶋 要
 
 


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