ナイフと携帯電話の共通点は何か、読者の皆さんはお分かりだろうか。その答えは、どちらも凶悪犯罪によく使われる道具ということだ。笑えない話だが、そういうことだ。では、相違点は何か。いろいろあるが、犯罪との関係で言えば、携帯電話には規制せよという声が出てくるが、ナイフに関してはそのような話はつゆぞ聞いたことがない、ということだ。その差はどこからくるのであろうか。ナイフの方が、より直接的に犯罪に関係する道具なのである。その意味では拳銃に類似する。しかし余りにも広く普及しているがゆえに、今さら、ナイフを購入するのに本人確認を求めるとか、そんな話は出てこない(将来、ありえないとは言えないが)。ましてや販売を禁止するというようなことは、考えもしない(まあ、こちらは永久にそうであろう)。では、携帯電話はどうか。これは特にプリペイド携帯であるが、この規制が今強く社会から要望されてきている。ナイフには打つ手だてが無いが、プリペイド携帯なら、まだ何とかできるという意味であろうか。
ひょんなことから、議員立法のチャンスが巡ってきた。プリペイド携帯電話の規制強化の立法である。この件に関連した日記を以前書いたが(http://www.k-tajima.net/diary/041020.html)、民主党としては、本人確認をポストペイド(料金後払い)携帯並に強化すること、転売・譲渡に関しても規制すること、違反者に罰則規定を設けること、などを中心に立法を考えている。私も議員立法は初めてなのでいろいろと勉強になる。今日も法制局の方たちと散々議論を重ねた。犯罪抑制の実効性を担保しつつ、かつナイフに勝るとも劣らぬ?生活の必需品となった携帯電話の利便性をいたずらに阻害せぬよう、バランス感覚が問われるところである。
なお、ポストペイドの規制は必要ないのか、という議論もある。それについては、なぜ犯罪のほとんどがプリペイド携帯によるものなのか、を考える必要がある。両者の決定的な違いは、通信料金の支払いが前か後かである。前であれば、携帯電話事業者はお金の「取りっぱぐれ」が無い。だから本人確認など適当に済ませてでも売る。一方、後であれば、しっかりと本人確認せずに売れば、後で困るのは事業者自身である。要するにこういう市場原理というか、民間の損得勘定が働いているということだ。であれば、ポストペイドの規制はプリペイドと同等に考える必要は無いという結論になる。
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