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陥落

 

この言葉を久しぶりに聞いた。OECDの最新調査による、日本の“学力トップ”からの
陥落のことである。なぜ、こんなことに今更驚いているのか不思議でならないが、よ
うやく文部科学省が「我が国の学力は世界トップレベルとは言えない」と認めた。ま
た、日本の生徒は授業以外の勉強の時間が週6.5時間と、加盟国平均の8.9時間
よりもかなり低いことも分かった。一方、優れた評価を得たのは、フィンランドや韓
国だ。つい先だって、韓国での携帯メールを使った大規模カンニング事件が話題に
なったが、熾烈な受験競争という負の側面を抱えながらも、国を挙げて教育に予算を
振り向けてきた韓国は、その果実を得たということだ。

日本はと言えば、先だっての地方分権改革の議論の中で、公立小中学校の先生の給料
の半分を国が負担するべきかどうか、などというそんな議論に終始して、そもそも日
本の教育をどう立て直していくのかは、これからようやく議論を始めるようなありさ
まだ。今回の分析結果を踏まえて、文科省が慌てて読解力向上のプログラムを策定す
るそうだが、5年も10年も前から言われていた日本の生徒の学力低下に今更危機感
を強くするような役所が、いつまでも日本の教育をコントロールしていることこそ
が、日本の教育の最大の問題なのではなかろうか。

 

 

 

 

 
   
2004年12月10日
田嶋 要
 
 


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