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委員会提出法案

 

休会中であるのに、今日も国会に行った。携帯電話の販売等における本人確認等に関する規制強化の議員立法が大詰めだからだ。警察庁、法務省、総務省、業界団体、弁護士会など、さまざまな意見をヒアリングし、法案作成に取り組んでいる。実はこの法案は、与党も議員立法として独自に取り組んでいる。日本の場合、9割の法案が内閣提出法案、つまり霞ヶ関の官僚が国会に提出してくるのだが、今回の場合は与党も野党も議員立法である。その理由が興味深い。主管の省庁は総務省なのだが、総務省は管轄業界を規制強化するような法律が作りにくいらしいのだ。新聞にも先日載っていたが、業界利益を守る姿勢が強いということなのだろう。じゃあ警察庁が音頭を取ればいいではないかと普通は思うのだが、総務省マターであることは動かしがたいのだそうだ。ようするに、縦割り行政の縄張りの話である。こういうところにも、縦割りの弊害が現れるのだ。

そんなわけで議員立法が進んでいる。論点はさまざまだが、ひとつには悪質な業者によるプリペイド携帯の転売を規制するのみならず、個人間で転々と行われる転売をどう扱うか、という問題だ。さまざまな議論があるが、一番肝心なのは、一日も早く立法化するということだと思う。この半年で100億円以上の振り込め詐欺や架空請求の被害額が発生している。こういう法案の立法化に関しては、与党とか野党とかの利害を超えて取り組む必要がある。だが通常国会は、予算審議から始まる。それを待っていると立法化が数ヶ月遅れてしまう虞がある。だから予算の前にやってしまおうという話をしているのだが、そうであれば委員会での法案審議を行わない、いわゆる委員会提出法案という形を取ることになる。国会の手続き論ではあるが、これも法治国家としてインパクトが大きい話だ。要は、何を優先するかという問題なのである。

委員会提出法案【いいんかいていしゅつほうあん】

議員立法の一種で、個人あるいはその所属する政党の枠組みの中で出される
法案と異なり、委員会において全会一致が図られ、委員会提出によって出さ
れる法案を委員会提出法案という。
全会派がすでに賛成を表明しているため、成立する見通しは高く、実際に多
く成立しており、また、成立する議員立法全体の中に占める割合も高くなっ
ている。しかし、その政策決定過程において、国民の目に見えない場所で意
見の調整が行われ、国民が注目している国会という舞台で審議がまったくな
されないという問題も抱えている。

 
   
2004年12月21日
田嶋 要
 
 


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