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地元から複数の相談・陳情があったので、ちょっと役所(財務省理財局国庫課と日銀発券局)に問い合わせてみた。偽札問題に端を発して、新札発行が加速しているという話は以前この日記にも書いた(http://www.k-tajima.net/diary/0510119.html)が、その結果、現場では券売機とか自販機、コインパーキングなどで立ち往生する問題が起きているのだという。つまり、サイフには新札ばかり、だが読み取り機器は旧札対応のみ、というケースだ。なんでも、新札対応の機器は、そうでないものの5倍近くの見積もり価格なのだという。
結論からいうと、せめて千円札だけは新札の流通速度を少し遅らせないか、というご要望に応えることは難しいようだ。
まず、現状だが、偽札の発見枚数は平成10年にはわずか807枚、それが翌年には3,422枚、そして昨年は何と25,858枚に急増している。そして比率的には千円札が約三分の二なのである。一見、犯罪者からすれば大きいお札のほうが(犯罪成功の)効率がよいと思うかもしれないが、実際には無人の自販機などを狙う犯罪が多いので、千円札が一番多く使われているということだ。昨日時点での新札流通枚数は約43億枚、比率にして41%である(なお、全くの偶然であるが、地元の方のご意見では、新札対応している機器の比率も50%いってはいないのではないか、ということであった。だとすると、新札流通と新機器導入スピードのバランスは、マクロ的にはちょうどいいくらいとも言えそうだ)。
なんでも新札の発行は20年ぶりだという。偽札は毎年発見されるが、新札発行の頻度が上がれば、当然それだけ自販機などのコスト負担が上がる。従って、発行当局はこの偽札発券枚数と切り替えのコストとを両睨みしながら、新札発行のタイミングを決めるのだそうだ(ちなみに、新札発行も、また新たに5000円札などを発行するような場合にも、法律改正は伴わず、役所の判断=形式的には大臣判断で決められるというのが今のルールだ)。地元からのご意見にもあるような不便さは過渡期において多くの市民が経験するだろうが、自販機会社などの事業者は、機器コストが高すぎるといって機種変更を先延ばしすれば、やがてはそれによる逸失利益(旧札しか持っていなかった潜在的なユーザが、諦めてサービスを買わない結果の)がコストを上回ってしまう。また、先延ばしはそれだけ偽札が自分の機器で使われるリスクも増やすことになってしまう。
まあ、不便な話だが、どうも辛抱するしかなさそうだ。ちなみに、新札発行と同時に、一気に旧札を無効にするというやり方もあるのだという。この方がもっと乱暴なやり方であるが、最近ではEUがユーロを導入したときにそのやり方を採用したのだという。わが国では、それはやったことが無いそうだ。
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