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民営化とサービス向上

 

 実は、明日、総務委員会で初めて郵政改革の審議をすることになり、その順番が私にまわってきた。で、普段は地元に終日いる月曜日だが、今日は一日中、国会で資料に目を通して準備をしていた。おりしも、内閣府による最新の世論調査の結果が出た。郵政民営化に「(どちらかというと)賛成」という人が5割、「(どちらかというと)反対」が3割。小泉さんが聞いたら喜びそうな内容だ。確かに、民営化というコトバには、税金を食い尽くす官の怪しい世界からの決別というイメージが一般的にあるし、またあの土光臨調時代の民営化、すなわち専売公社、電電公社、国鉄は、どれも民営化後のイメージはどちらかと言うと悪くはない。

 だが、そのアンケートの内容を仔細に見てみると、賛成の理由が結構誤解に基づくものだということがわかってくる。なぜ賛成か、という問いへの最大の理由は、「窓口でのサービスが良くなる」というものなのである。果たしてサービスは民営化で良くなるのであろうか?否、サービスは健全な競争環境の整備によって良くなるのである。その点からすると、小泉さんがやろうとしている民営化によって、いわゆる信書を扱う郵便事業は今後も競争は事実上無い。だから、サービスはおそらく今より良くはならない(海外暮らしの長い私にとっては、今も日本の郵便局のサービスがそんなにひどいとは思わないが)。また、小包の世界はすでにクロネコヤマトなどとの激烈な競争をしているし、また郵貯、簡保事業についても民間の銀行、生保とそれぞれ競争はしている。

 郵貯や簡保は不公平な競争ではないか、という声がある。そのとおりだと思う。ではその不公平をどう正すか?民営化すると正されるのか?むしろ事の事情はさらにひどくなるのではないか。サービス向上どころか、このまま行くと民間のいくつかのサービスが消えてなくなる可能性が大きい。それほどに、郵貯も簡保も巨大なのである。どちらも、日本の大手4社を足した以上の規模になってしまった。時すでに遅しなのである。仮に民間に迷惑をかけない程度の規模であったら、民営化は混乱を引き起こさないであろう。だが、郵貯も簡保も巨大過ぎるのだ。だから、進むべき道は、民営化よりも、国のコントロール化での縮小化の方向なのである。過去の不作為のツケを払うための、やむなき次善の策として。


 
   

2005年4月4日
田嶋 要

 
 


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