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こういう状況をどう理解したらよいのであろうか。中国人の暴徒化は全土に波及する様相を呈している。中国政府ではない。中国人である。しかも、その彼らの憎悪の対象は、他でもない我々日本人なのだ。毎年巨額のODA援助を行い、多くの日系企業が進出して技術供与を行い、雇用を生み出し、彼らの生活や経済の向上にも寄与しているわが国の国民が、である。一方的に中国が日本に借りがあると言いたいのではない。持ちつ持たれつだということだ。だが、ここまで来ると、しばらく放っておいたほうが日本のためかもしれない。何事も度を過ぎればわが身を痛めつける。中国に批判的な国際世論は今後徐々に強まるであろう。人でも国でも、信用は一度落ちたらなかなか取り戻せない。また、中国自身の政治的・経済的な安定が揺さぶられるかもしれない。そのような状況まで行って初めて、自分達の取った行動の愚かさが痛感されるであろう。それが一番の薬になる。
さて、中国がこういう国であるということが、改めてはっきりと認識できた。こういう国が、13億の人口を擁して、すぐ隣にいるのである。日本と中国の経済の相互依存度が今後徐々に強まっていく今の時点で、このことを再認識できたのは、実は幸いである。特に、日本のこれからを担う若い世代にとって、こんな中国は初体験であり、ショックであろうが、これが現実である。そして、隣国同士というのは世界中どこでもこのような悩ましい問題を抱えるものだと割り切って、今後も中国ともオトナの付き合いをしていくほかあるまい。仮に今後どれだけ日本が謝罪しようとも、中国が日本を許す時は来ないだろう。そもそも許す気がないのだから。また、領土の問題が決着できる日も来ないだろう。それぞれの国がそれぞれの主張をずっと続けることになるだけである。そのように達観しておくのが一番のようだ。そして、それを踏まえて付き合っていく戦略を立てよう。
通常の経済原則に従えば、こんな時にはポートフォリオ理論やカントリーリスクを意識することが肝要だ。中国だけを相手にしない。“Multilateral”に考える。インドとかミヤンマーとかインドネシアとかタイとか、アジアにも親日的な国は多い。そういう国とのパイプを太くしていこう。また、大国中国と国境を接している国々は、中国と何かしらの問題を抱えている。それら個々の国の個別状況を念頭に、経済でも、その他の活動でも常にリスク分散をしながら日本のシンパを作り、“したたかに”国際世論を味方にしていくことが重要だろう。中国は今後、世界の経済を引っ張る存在として益々発言力を強めるであろうが、中国がどんな状況に陥っても、それが日本に波及するのを最小限に食い止めるような知恵が、今後日本のリーダーには強く求められるのだ。
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