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偉いお方がITを「イット」と発音してから月日が流れた。ITバブルというのも、だいぶ前の話だ。さて、最近のIT業界はどんな状況なのであろうか。
私が見ている限り、日本も米国も、しっかりしたビジネスモデルを作り上げたITベンチャーは着実に成長しているという印象だ。バブル崩壊で玉石混交の時代は終わり、本物だけが生き残り、本格的な成長を始めている。日本ではたとえば楽天、インデックス、Access。どれもインターネットやIモードに関連するITベンチャーだ。創業以来私もずっと着目しているこれらの会社は、いよいよ更なる飛躍を遂げるステージに入ってきている。米国でも、私のお気に入りのeBayなど、ビジネスモデルの優れた会社はしっかり伸びている。一方で、何となく最初から怪しげだったEnronは、今や消えてなくなってしまった。
これらの会社の発展に必要不可欠なものが情報通信ネットワークだ。ネットワークの本質は「物理的に同じ場所にいなくてもよい」ということだ。その特性からうまく付加価値を創り出した会社が成功する。前にも書いたが、楽天がプロ野球という古い世界に異分子として参入し、このネットワークを駆使してこれからどんな付加価値を市場で提供してくれるか、大変楽しみである。また、今夕の新聞には、東京のどこかの動物園がインターネットを経由して24時間動物たちの生態を観察できるデジタル動物園を始めると報じていた。結構目からウロコである。これも楽天のプロ野球からヒントを得たのかも知れない。情報通信ネットワークの発展は、一にも二にもこのようにネットワークの特性をいかに引き出せる付加価値を生み出せるかにかかっている。
こんな話を妻としていたら、妻いわく、最近の一人暮らしのお年寄りの中には、毎日なんとなく不安で、お風呂に入る前に知り合いに電話をして「30分後にまた電話が無かったら、私に何かあったと心配してね」とお願いする人が結構いるのだという。こういったこれからますます増える「一人暮らしの不安」という現実のニーズに応えて、何かネットワークは新しいサービスを生み出せないのだろうか。こういうことをすぐ行政に期待するのではなく、ネットワークを生かしてサービスの知恵を出すのが、これからの日本の肝である。
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