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偽札

 

偽の一万円札が広く出回っているようだ。それも実に精巧なやつが。日銀は偽造防止技術の進んでいる新札の流通を前倒しし、旧札の吸い上げを急いでいる。技術が進歩すると、時として厄介な副産物も生まれるものだが、これはその典型であろう。経済を混乱に陥れる偽札は、なんとしても一刻も早く撲滅しなければならない。

しかし、偽札が発見される具体的な風景を思い浮かべると、色々な疑問が出てきた。もし客から受け取ったお札が後から偽札だと分かったら、そのお店の人はその時点で普通どういう行動に出るのであろうか?大抵の正直な人は怖くなって警察に届けるのであろう。だが、そうした場合、偽札分の「売り上げ」は、誰かが保証してくれるのだろうか?そうでなければ、「偽札だと気がついても、さっさと使ってしまった方が面倒ではないぞ」そう悪知恵を働かす者も出てはこないのか?

調べてみると、あった。昭和52年に「偽造通貨発見届け出者に対する協力謝金制度」 というのができて、以後警察が謝礼金を出すのだという。ただ、これはあくまで捜査協力への謝礼金であって、額面相当額しか支払われない。つまり、同じ店が何枚も偽の一万円札を発見したとしても、全額弁済されるということではないらしい。この場合には謝礼は一万円ということだろうか。また、既に犯人(偽造者)が見つかっているケースの偽札が見つかった場合にも、もはや捜査協力ということにはならないから謝礼金は出ないということらしい。

 
   
2005年1月19日
田嶋 要
 
 


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