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えーっ、と思うような人事であった。国対委員長に渡部恒三氏である。これはと思う実力者にことごとく断られ、鳩山幹事長最後の捨て身のお願いに、詮無く引き受けたというのが、実情のようだ。普通であったら、あれほどの方に大変失礼な話である。しかし潔く73歳の大ベテランが火中の栗を拾った。自民党の安倍幹事長が「父が活躍していた時代に戻ったようだ」と言ったらしいが、思わず納得してしまう。
しかし、聞けば渡部氏は自民党で国対委員長を経験している。しかもその時の筆頭副委員長が今の小泉総理だという。不思議な因縁というか、こういう事態に至った今では、適任とも言える。自民党の多くの政治家に「顔」がきくのだという。確かにこの国対という仕事は、国会内の与野党の駆け引きの場所であり、渡部氏のような経験・老獪さは珍重されるはずの仕事である。
今日の代議士会。国対委員長として初めての挨拶をされた。歩き方は少しお歳を召されている印象を与えるが、話し始めて驚いた。その人を惹きつける魅力。なんとも言えない会津弁。私も、そして他の多くの同僚委員も思わず感極まって涙した。その場の、それまでの重苦しい空気が一変した。地に落ちた民主党を、またゼロから立て直そうと、気持ちが一つになった。新国対委員長の、みごとな手綱さばきであった。若・壮・老それぞれの持ち味。今回の一件でその意味を十分に理解した。
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