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気迫

 

 「パパがすっごくはりきってるーっ!」と5歳の長女に言われっぱなしだった。韓国戦に続き今日行われたキューバとの決勝戦。テレビの前で思わず歓声とガッツポーズを繰り返してしまった。実に気迫溢れる見事な勝ちっぷりだ。特段野球ファンだというわけではないのだが、こういうゲームになると、どんなスポーツでもついつい興奮して観てしまう。1点差に追い上げられた後、9回表のダメ押しの適時打を放った時、一塁ベース上でのイチローの顔が実に良い顔だった。「やっぱり、今後10年は日本に手は出せない、だろ?」という感じである。また、勝利の後のイチローの珍しく興奮気味のインタビューも印象的だった。

 これで、あの対米戦での不満の残る判定のことはどうでもよくなったわけだ。それはそれで結構なことだが、しかし考えてみると、あの一件から優勝までの信じられない軌跡は、実はあの問題判定の招いた必然なのかもしれない。米国の対メキシコ戦のまさかの敗退、その後の日本の気迫ある戦い。あのままシュンとなってしまうか、あの憤りを気迫に転じるか。人の生き方にも通じる爽快な、かつ不思議な出来事であった。

 
   
2006年3月21日
田嶋 要
 
 


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