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「男子の本懐」

 

城山三郎の三作を今細切れ時間を使って読み進めている。「男子の本懐」を読み終え、今「落日燃ゆ」、そしてその後には「雄気堂々」である。それぞれ、浜口雄幸、広田弘毅、渋沢栄一を題材としている。浜口雄幸と対比して描かれているのが、井上準之助。金解禁を実現した2人の人生ドラマで読み応え十分であった。

改めて、こうした歴史にまつわる本を読むときいつも思うのだが、「歴史は繰り返す」というのはその通りなのである。浜口や井上も公務員制度改革など行政改革に大変苦労していたのだ。まるで今の政治風景と同じなのである。政治家にとって歴史は必須科目、というのも頷ける。

もっとも、今の方がずっと平和ではある。浜口も井上も、そして当時のその他の多くの政治家が刺客に倒れた。浜口は即死ではなかったが、その後無理を押して国会の本会議場に戻ったために、命を落とすことになった。そんな話を読むと、今自分が仕事をしてるあの本会議場が、改めてとても厳粛な場に見えてくる。そんな場で、小泉総理が軽々しく、わが身を浜口になぞらえたのは、やはり失礼極まりないことだったと思う。

なお、「雄幸」というのは少し珍しい名前だと高校の頃から思っていたが、この本を読んで理由が分かった。今度こそは女の子を、という親の願いで、「お幸(さち)」という名前に決めていたのだという。 

 
   
2006年4月16日
田嶋 要
 
 


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