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必修科目


突如出てきたこの問題が、社会保険庁の収納率ごまかし事件と似たような構図で、似たような全国的な広がりを見せている。学校、教育委員会、文部科学省と、三段階構造のうち、一体責任の所在はどこにあるのか、学習指導要領にはどこまで強制力があるのか、様々な議論が必要だ。「生徒のためを思ってやった」というような学校関係者の発言が見られるが、仮に有名大学への進学率が学校関係者の評価につながる現状があるとすれば、むしろ「自分達のためにやった」ことをカモフラージュする発言にも取れる。本当に生徒たちのためを思っているのであれば、必修と決まっているものを受験に関係なく教えることが当然徹底されていなければならない。仮に、今の必修科目が全く生徒達のためになっていないというのであれば、別の授業でごまかすのではなく、そのことを教育委員会と正々堂々議論しなければならない。

教育委員会の関与の仕方も問題だ。千葉県の教育委員会の場合、委員会が全ての学校に出向いて行って教えている科目を現場で確認してきたようで、今のところ今回の問題が出てきていないことに関係者が胸を撫で下ろしているらしい。千葉はたまたまそうだが、このような当たり前と思われることが全国で実施されていれば、こんな大きな問題が長期に亘って放置されるような事態は回避できたはずだ。

いずれにせよ、気の毒なのは生徒だ。文部科学大臣は気の毒な生徒への救済措置は考えていないという趣旨の発言をしている。しかしどうもスッキリしない。善意の第三者である子供たちが、間違いを犯した大人社会の全てのツケを被っている感じだ。あと、ふと思うのだが、本来教えるべき必修科目の先生たちはこの間一体何をしていたのだろうか。受験科目に切り替えられていたのであれば、必修科目の先生達は何も教えずに給料だけを貰っていた実態があるのであろうか?いずれにせよ、今回のこの必修科目問題は、学校教育のパンドラの箱を思いっきり開けたことになった感がある。その点だけは功罪の功の部分であろう。。

 
   
2006年10月27日
田嶋 要
 
 


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