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矛盾した組織使命の悲劇


昨日、京都府長岡京市を訪ね、先日起きた3歳児の餓死事件に関して、関係者からヒアリングをしました。民生児童員が4度に亘って虐待の可能性を児童相談所に通報したのにも関わらず、その事件の可能性を関係者が考えず、結局は無策のうちにその子はわずか7キロの体重の悲しい命を終えたのです。実は、その子には既に虐待を受けて保護されていたお姉さんがおり、関係者はそのお姉さんの虐待案件に気を取られていた、という説明に終始したのですが、しかし、普通考えると同じ家庭にいる兄弟であるからこそ、同じような虐待の危険性は極めて高いと考えるべきではないでしょうか。実際、他国では、兄弟の一人が保護されたときには、残りの兄弟も自動的に親から離され保護されるという法律になっているところが多いようです。日本はこんなところでも遅れているという実感です。

また、児童相談所の方の話を聞いていて愕然としたのですが、「児童相談所は子供たちの『福祉』という観点で親を見てしまうので、虐待を疑うことがどうも躊躇されてしまう」、などという発言があったのです。確かに児童相談所が受ける相談の9割は虐待以外の福祉的な案件であり、1割程度が虐待案件であるのは事実です。しかし、もしそうならば、虐待専門の担当を作るとか、別組織として動くとかにするべきです。そんな躊躇が組織にあるということは、虐待ということに対しては明確に組織の使命・目的を履き違えていると言うほかありません。虐待は犯罪だということを肝に銘じて、このような悲しい事件が二度と起きないように、私も必要な法律改正に取り組もうと思っています。

 
   
2006年11月7日
田嶋 要
 
 


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