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後追いの行政


近い将来にはちゃんとサービスを提供できるかもしれません。まさにそんな意味を社名に込めたような、近未来通信。サービス提供実態のほとんど無いことが発覚した。3000人を超える投資家から400億円以上を集めたという。詐欺はじめとした犯罪行為があったのかなど、詳細は当局の調査を待つことになるのだが、それにしてもこのような会社が6年以上にも亘って普通の会社の顔をして存在し、営業し、広告を打ち、スポーツイベントのスポンサーをやっていたというところが問題だ。一攫千金に目がくらんだ投資家が悪い、という意見も聞かれるが、やはり情報の非対称性の中での一般投資家を守る最低限のルール・規制は制度として必要である。

総務大臣も事態を深刻に受け止め、総務省に対して、来年春の通常国会に電気通信事業法の改正案を提出することの検討を始めさせた。そのこと自体は評価できるのだが、しかし投資家保護という点では、金融庁のこれまでの対応にも問題があると思う。いわゆる投資サービス法が来年夏に施行されるわけだが、ようするに今の日本の法律では、伝統的な株式とか社債とか国債とかへの投資のみが限定列挙されて規制の対象となり、新種のファンド・組合の類は野放し状態なのである。実に遅いと言わねばならない。今回の近未来通信はたまたま通信事業ではあるが、ことの本質は様々な投資商品に対してしっかりとリスク情報を開示させるとかのルールを用意するということである。日本が米国に圧倒的に遅れている金融の分野ではヘッジファンドやデリバティブなど新種の金融商品の多くは米国から生まれてきた。そんなことも災いしているのか、後追いの行政はこの護送船団方式の金融分野でも著しい。

 

 
   
2006年12月5日
田嶋 要
 
 


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