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あらためてイラクを思う


昨日、シベリア抑留者への特別給付金という、過去の戦争に関連した法案を私が担当したから言うのではないが、そろそろ日本もイラク戦争に関して総括をするときがきている。

先月26日の新聞記事で、米国にとってイラクとの戦い(イラク戦争、イラクでの対テロ戦争)は、米軍が参戦した過去の戦争では、第二次世界大戦(太平洋戦争)の長さを超え、ベトナム戦争、独立戦争、アフガニスタンでの対テロ戦争、南北戦争に次ぐ五番目の長期の戦いに入った、という内容を読んだ。米軍の死者は既に3000人を超えているといわれる。

当初から予想されたことだが、イラクの泥沼化は日に日に深刻化している。イギリスもオーストラリアも、そして米国も、過去の間違った判断を政府が次々と認め、そしてブッシュ政権は先の中間選挙で上下両院敗北と言う、大きなツケを払った。ネオコン政治も終わりを迎えた。「中途半端は最悪だ」と言い続けているブッシュであるが、振り上げた拳をどう下ろすか。イラクは、新たな正念場を迎えている。

さて、日本はどうか。日本政府だけが、一向に誤りを認めていない。おまけに、昨日、あろうことか久間防衛庁長官が、「米国の対イラク開戦を支持したのは、政府の公式見解ではなく、小泉前総理の個人的見解だ」と国会答弁。聞いていた国会議員の多くが、イスから転げ落ちたのではなかろうか。「目が点になる」、とはこういうことを言うのであろう。実に恥ずかしい。多くのおびただしい数の命が失われているのに、そのあまりの不見識に憤りを覚える。さっそく今日になって、「不勉強だった」。とくに勉強しなくとも、そんなことは小学生でも皆知っている。これが日本の外交・防衛センスを象徴している。

軍事力という力では、どんな国も自分達の思いどおりにはできない。ベトナム戦争で米国は嫌と言うほど味わったはずなのに、それを相変わらず繰り返す。見かけの勇ましさに権力者が酔う。そして主体性の全く無い日本政府は、そういう人間の愚かな判断に盲目的に追従する。言うべきを言う、米国を諌めるべきときは諌める、そんな日本はまだまだ遠い。

 
   
2006年12月8日
田嶋 要
 
 


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