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狭くて、強いテーマ


北海道の夕張市も大変だが、先日新聞を見ていて驚いたのは、オーストラリアの深刻な水不足である。21世紀は水で争いが起きるということは時々言われるが、自治体が下水道を水道水に再利用するということを真剣に検討しているらしい。是非を問うために予定していた住民投票も中止するほど、切羽詰まった状況なのである。もちろん住民の抵抗感は強いが、いったいどうなるのか。

今日はニューオータニホテルで東大元総長の佐々木毅先生の勉強会に参加した。彼の近著を読んでの定期的な勉強会で、実に有意義であったが、その中でも印象に残ったのが、「広くて弱いテーマ」と「狭くて強いテーマ」である。環境問題・温暖化というような話は、典型的な「広くて弱いテーマ」であり、みんな理解・賛同しながらも、政治的にはエネルギーが高まりにくい。政治家を動かしやすいテーマは、むしろ「狭くて強いテーマ」であり、インタレストポリティクスとも言える。政治に取り組む自分にとっては、実感として強く理解できる。

私が先生に申し上げたのは、まさにその広くて弱いテーマの代表選手のようなものであった環境・温暖化の問題が、このオーストラリアの下水道の問題や、あるいは先日の日記に書いた、千葉県の海苔不作の問題に象徴されるように、次第に狭くて強いテーマになりつつある、ということである。別の参加者によれば、アメリカでもその傾向が始まっていて、一昔前に「教育、教育」だった州知事達が、今はこぞって環境を最重要課題の一つに挙げるようになってきているらしい。

いま宮崎県を襲っている鳥インフルエンザも、そのケースの一つと言えよう。昨年私が日記でも予想したとおり(http://www.k-tajima.net/diary/060322.html )、遂に強毒性のタイプが日本に上陸してしまったのである。私がフィリピン在住の時にやられて一週間マカティ病院で高熱を出したデング熱も、もうそろそろ九州辺りでは症例が出るのだと思う。日本が亜熱帯気候地域になりつつあるからだ。ちなみに、対処方法を知っている医者は、無理も無いことだが、今の日本の町医者にはほとんどいないはずだ。

 
   
2007年1月31日
田嶋 要
 
 


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