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退職手当債


退職金というのは、給料の後払いと言われる通り、その職員が30年とか勤め上げたことに対しての支払いであるから、退職時点で現金支給されるにせよ、その所要資金は雇用主はその30年とかの間積み立てているべきである。と、まあ民間にいるとそういう思考が当たり前なのであるが、どうも官の世界の常識はそうではないらしい。

法律改正が昨年行われ、地方自治体に退職手当債なるものが認められた。過去にも、早期退職の実施に伴い特定の自治体で発行されたことはあるが、今回始まるのは普通の退職に伴う債務に対するものだ。団塊の世代の退職がまもなく始まるので、資金繰りが行き詰らないよう、それに備えた制度改正である。未来の納税者と、今退職していく公務員とは何の関係もないと思うのだが、理屈に合わない自治体の借金がまたこの分だけ膨らむことになる。

そもそもが、公会計というのは、現金の出入りでしか見ていない、そして単年度しか見ていない、というどうしようもないドンブリ勘定であるから、こんな計画性の無い事態になるわけだ。そこのところを大改革しなければならないわけだが、バランスシートを作ることすら、まだ自治体の半数が行っていないのである。総務省の旗振りも弱いし、東京都は東京都で独自の新基準を普及させようとしているし、こんな重要なインフラ制度について、バラバラな事態は一向に収まる気配がない。

ちなみに、同僚の逢坂議員と話したところ、彼が前に首長をやっていたニセコ町をはじめ、北海道の自治体では民間並の積み立てをやっていたところが多いらしい。

 
   
2007年3月1日
田嶋 要
 
 


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