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禁治産者


木曜日に総務委員会で質問をすることになった。先だって法案に対する質問ができなかった交付税法や地方税法に関する質問もするが、法律が成立してしまった後の質問は、なんだか「気の抜けたビール」を飲むような感もある。で、この際だから地方債についても質問しようと思う。ちょうど一年前に、鳥取の片山知事が、地方債の発行をいちいち国にお伺い立てるわが国の制度のことを、「自治体はまるで禁治産者だ」と表現されていた。今はその言葉は使わないようだが、大学時代にまさにその言葉で学んだ私には、片山さんのお気持ちが実感としてよく分かった。今年からは地方債の起債は原則として許可制ではなく同意を要件とはしない事前協議制になったのだが、まあ明らかに小出しの規制緩和である。そして、それ以上に、こんなことを続けていては自治体の当事者能力はいつまで経っても付かない。長らく染み付いた習性として、国はお節介が過ぎるのである。

そういえば、海外の日本食レストランのうち、「正しい日本食」を出す店を日本政府が認証しようという、実に馬鹿げた制度を、このたび農林水産省はようやく断念した。こういう発想が、如何に世間からズレたものであるのか、役人には直感的に分からないのであろうか。まあ、「水道水を飲む人は昨今ほとんどいない」などと平気で発言する御仁が大臣をやっている役所であるから、水だけではなく食全般に関して感覚が世間とズレているのも無理からぬ話なのかもしれない。長らく染み付いた習性として、これもまた、国はお節介が過ぎるのである。

 
   
2007年3月20日
田嶋 要
 
 


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