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サラリーマン時代によく耳にする言葉が、この「上からの指示」である。組織人としては当然だ。だが、これは必ずしも政治の世界でも無縁ではない。たしかに、国会議員はそれぞれの選挙区で選ばれて、ある意味、全議員が対等の立場で、国政に取り組む。全ての国会議員が、たとえ総理大臣経験者であれ新人議員であれ、議員会館に同じ大きさの部屋を割り当てられることも、その象徴だ。しかし、それは議員の一面であって、他方、政党という組織の中では、ちょうど会社のように、組織人として動くことが求められる。
鈴木宗男衆議院議員のHPに書かれた、昨日の日記を読むと、鈴木氏と、自ら命を絶った故松岡農林大臣との、興味深い会話が記されている。国民に土下座して説明責任を果たしたほうがよいとアドバイスした鈴木氏に対して、「今は黙っていたほうがいいと国対(党内の上部組織)からの、上からの指示なんです。それに従うしかないんです。」と答えたとされる故人。一国の大臣をして、そのような政党組織の論理が優先されたということだ。
「『慙愧(ざんき)に耐えない』を『残念でならない』の意味で発言したのなら、言葉が間違っている」と指摘された安部総理であるが、本当は、誤用などではなく、組織の長としての総理の、正しい言葉使いでの本音であったのかもしれない。ちなみに、「慙愧に絶えない」とは、罪に対して痛みを感じ、罪を犯したことを恥じ入る、という意味だ。
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