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第三者委員会


大勢のマスコミも入った中で、朝8時から、いわゆる「消えた年金」対策について、役所からの説明を聴いた。焦点は、(なぜか総務省が所管となった、)あの「第三者委員会」である。つまり、領収書など保存している保険者など現実的にはほとんどいない中で、物証を示せずとも「私はちゃんと保険料を払っている」と信じる国民を救済するために、その第三者委員会が判断をして、そして社会保険庁に斡旋することになったので、その委員会について、説明を受けたわけだ。

長妻さん、山の井さんらと一緒に、総務省行政評価局の説明をじっくり聴かせてもらったが、いくつか問題点がある。

1.まず、領収書を持っていなくとも救済する場合の判断基準を設けるのかどうか、という点である。というのも、既存の制度に社会保険審査会というのがあって、こちらでは裁定(行政処分、この場合、年金給付)を受けた受給権者が、その処分に異議申し立てを行うことができるのだが、この審査会の判断(裁決、棄却裁決という)については、「個々の事件ごとに事実関係を究明した上で自らの判断で裁決を行っており、画一的な審査基準はありません」と説明されているからである。

総務省の説明では、今回の第三者委員会については、社会保険審査会とは異なり、判断基準を設けるということらしい。設けないと、全国で何百人という体制で来月中から受付を開始することになる第三者委員会が動けないからという。同じような問題を解決するのに、一方の審査会は個別判断と言い、他方の委員会は判断基準を示すと言う。しかし、その判断基準はまだ何も決まっていない。現場が混乱するのは、火を見るより明らかだ。

2.次に、この第三者委員会には、既に年金を受給している人も、あるいは年金保険料を払っている途中の若年者も、誰でも相談に行けることになるらしいが(審査会には、年金受給者だけが異議申し立てをできる)、まずその前に社会保険事務所には行かなければならないことになる、という点である。社会保険事務所で年金保険料納付の記録を調べてもらい、その結果に不満であれば初めて第三者委員会に行く、という手続きになる。しかし、いま社会保険事務所は混乱している。第三者委員会に行き着くまでに、相当の時間が掛かることが予想される。

3.さらに、根本的なところで、今回のこの対策を見ても、国民からの申し出、アクションを前提としていることが、これまでと何も変わっていない。1億人の公的年金である。国民にご足労頂くのではなく、全データのチェックを速やかに行うべきではないのか。

 
   
2007年6月28日
田嶋 要
 
 


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