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パラパラと古い本を見てみた。猪瀬直樹の「日本国の研究」と、櫻井よしこの「日本の危機」。興味深いことに、このどちらも20世紀の終わり、つまり今から10年ほど前に、週刊誌に連載されたものだ。そして、その鋭い切り込みと現場での調査分析力には、何度読んでも舌を巻く。
これらを読むと、当時と今のつながりが良く見えてくる。本質的な日本の問題、日本という国の構造、は何一つ変わってはいないということだ。つまり、今の日本の問題は、当時から既に問題だったということだ。たとえば、「日本の危機2」にはこういう一文がある。「「年金が危ない」といってもすでに誰も驚かない。諦めの境地の人が多い。」また、「日本国の研究」にはこういうクダリもある。「行財政改革は、霞ヶ関だけでは終わらない。永田町、霞ヶ関、虎ノ門、この三者が反行革のトライアングルである。」まさに、今国会の主たるテーマそのものではないか!
「日本国の研究」には、二人の著名人が解説文を付けていた。その二人とは、田原聡一郎と竹中平蔵。好みは別にして、著者の二人とともに、それぞれ日本の政治に影響力の大きいオピニオンリーダーたちばかりである。著書からおよそ10年、何も変わっていない日本が、今度こそいよいよ変わるかもしれないこの夏を、是非とも「逆転の夏」とするために、彼らにも一役買ってもらいたいというのは、無理な相談だろうか。
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