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婦人科や小児科の医者が足りないという話をよく聞くが、今出席してきた会合での永田先生の説明は、わかりやすく、かつ震撼する内容である。要は、今はまだ他の診療科目では比較的顕在化していないが、2025年には、眼科・皮膚科・耳鼻科を除き(この三科目は、訴訟リスクのほとんどない科目)、日本の医師不足は医療全体の問題になる、というものだ。
今の状況としては、人口1000人あたりの医師数の国際比較というのがある。OECD平均が2.9人。日本は2人で国連加盟国中63位。イギリスが2.2人でアメリカが2.3人。一位はキューバの5.9人。ざっと日本の3倍である。問題は、日本の高齢化、それにともなう潜在的な患者数増加が、世界でもっとも早く進行しているという点だ。
話を聴いてわかることは、ここでもまた、国の制度設計、見通しの誤りが、今日の問題を招いた根本の問題だということだ。転機は1986年。この年、2025年に医師が大幅過剰になるとして、大学医学部の定員を減らすことを決定した。まさに歯学部を乱発した同じ時期に、全く逆の政策を打ち出し、結果、医者不足と歯科医師過剰の今日が作られたのだ。
ひとつ、落とし穴があった。現行の医師配置基準は昭和23年に作られ、当時は手術が限られていた。結核患者は寝かせておくしかなかった時代だ。今のように手術が多くなると、当時の基準(入院患者16人に医師1人、外来40人に医師1人)は、非現実的だ。先生は、5から8人に1人であるべきだ、と言われた。
対策は?今日の先生は、まず国が医師不足を認識することから始めてほしい、といわれた。その共通認識すらなく、「医者は偏在しているだけだ」とか言っていてははじまらない。そして、医学部枠の拡大、医師の輸入、患者の輸出が対症療法ではあるが、どれもあまり期待は持てず、先日この日記でも取り上げた(http://www.k-tajima.net/diary/071005.html)、アメリカ型の医療に日本も近づいていく、と講師の先生は結んでいた。年金も大問題だが、近い将来、医療全般の方も、大問題になると予想できる。
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