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独立行政委員会


昨日、放送法改正案が私も所属する衆議院総務委員会で修正可決された。修正は何点かあったが、ひとつ最終的には盛り込まれなかったのが、放送の規制当局をどうするかという問題である。日本以外の先進国で、総務省のような役所が直接規制の判断をしている国はスペインとリヒテンシュタインぐらいといわれ、普通はいわゆる「独立行政委員会」というものが担当をするのだ。日本にも戦後一時期これがあったが、吉田茂内閣の時に廃止されてしまった。

放送という、国との距離感が難しいがゆえに考え出されたこの委員会制度を、なぜ日本は採用できないのか。「議院内閣制だからだ」「変化の激しい情報通信の世界にかかわる迅速な判断が困難だからだ」などという、まったく説得力のない理由を昨日の委員会でも役所の代弁者としての大臣が開陳されていたが、つまるところ権力の源泉を手放してまで、わざわざ新しいことをやりたくないということだろう。これほど明白なことであっても、一般国民にとって(年金や医療問題とは違って)その利害得失が見えにくいこの類の政策変更に関しては、残念ながら政権を変えないかぎり既得権益を役所が手放すための国民世論を喚起していくことは、ほぼ不可能だという印象である。


 
   
2007年12月5日
田嶋 要
 
 


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