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チベットのこと


スポーツと政治は別、という建前論をいくら強調してみても、感情的にそれはなかなか通らないであろう。オリンピックは明らかにそれぞれの選手が「国」を背負って競う場だからだ。であるから、今のような深刻な事態が開催予定国で広がっているのに、こっちはスポーツだからと、顔を引きつらせながら開催を祝えと言われても、それは無理というものだ。

本来、オリンピックの開催国に選ばれれば、国際社会に見せたくはない風景を見せないようにと、政府が公共の施設や道路を一生懸命整備し、あるいは時には国民の生活習慣まで改めさせようとするのが普通だ。また、オリンピックの熱が冷めれば、経済的にも大きな損失だ。つまりは、こういう問題が深刻化する前に、普通なら国際社会の目を意識して、政府の強い自制が働くはずだ。にも関わらず、というこの現実を、重く受け止めなければならない。

今日の党首討論で小沢代表は真正面からこの問題を取り上げていたが、総理はオリンピック聖火ランナーの話にすり替えた答弁をしていた。日本政府はやはり言うべき時には言う、という毅然とした態度と行動をとるべきだ。不思議なことだが、対中国でも、対米国でも、日本政府にはこれが全くできない。あるいは、いつも、米国と足並みを合わせようとする。だから、実は、見下される。わが国の外交では、ずーっとこんなことが続いている。



 
   
2008年4月9日
田嶋 要
 
 


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