泥沼化
主要マスコミの論調だけを追っかけていると、「泥沼化」とは日銀人事のことだろうと推測するかもしれないが、そうではない。「財務省からの天下りは一切認めない」という考え方も、それはそれで一つの見識だ。特に、役所の中の役所、財務省は戦後日本の「官僚の、官僚による、官僚のための政治」の総元締めである。その支配力の源泉にクサビを打ち込むことは、中途半端では元に戻る。実際、民主党は天下りに関して、「全廃」を掲げている。能力があればいいではないか、と言う主張は一見もっともな感じだが、私個人的にも、天下りは、制度全体として見た場合に、やはり社会にもたらす弊害の方がメリットを圧倒的に上回っていると確信している。例外は認めない方が長い目で見れば日本のためだ。
泥沼化と題したのは、後期高齢者医療制度と、年金のことである。前者は、年金からの最初の保険料天引きが今月15日に迫っている。75歳以上のお年よりは、この悪魔の知らせに不安を募らせている。今の保険料よりも上がるのか、下がるのか、それすら事前に知らされずに4月1日の制度改変である。しかも、これまでの市町村健保では自治体独自の補助(減免)があったところも多かったため、福田総理や厚労省が喧伝しているように、「新制度でお年寄りの負担は軽くなる」というのは、現実とは違う場合が多いのだ。
後者の年金だが、3末まで1030万人に対してあの「ねんきん特別便」なるものが郵送されたが、4月からは残りの9千万人余りに郵送が始まる。最近、記録漏れの相談が私の周りでも急増しているのは、おそらく全国的な現象であり、この特別便で国民が現実を確認する機会が増えたからだろう。しかし、今でも相談窓口は4時間待ちがザラである。電話は、まずつながらない。長妻代議士の話では、相談に訪れる国民だけが待たされるのではなく、社会保険事務所のパソコンの前に職員が「待ち行列」を作っている、というのだから、話にならない。しかも、こんな惨状にありながら、ヒト・モノ・カネを格段に強化せよ、という民主党の主張に国は全く耳を貸さない。近い将来、本当に、この日本でも遂に暴動が起きるかもしれない。
2008年4月8日