【かなめ日記】「やれることは何か?」

かなめ日記

通り魔事件の類が頻発している。起きるたびに、地域社会が震え上がり、一日も早く犯人が捕まることを誰もが願う。そして、犯人が捕まれば、 誰もが安堵し、その事件に関する残された大きな関心は、その犯人の犯罪動機と司法が下す刑罰だ。ところが、殆ど忘れてしまっているが誰もが関 心を持つべきは、今の日本の制度では、死刑にならない限りその者もいつか必ず我々の社会に戻ってくる、ということだ。余り考えたくないことだ が、自分や家族の暮らすこの町に、そのかつての犯人が住んでいるかもしれないのだ。
昨年から、我が国が極めて遅れてしまっている再犯防止対策の向上に取り組んでいる。私の現在の問題意識は、第一に、立ち直る意思のある者に は二度と犯罪に走らせず、いかにして自分で食べていくため手に職をつけさせるか、そして第二に、もう箸にも棒にもかからず犯罪傾向の進んでし まっている者を、なるべく社会的コストを掛けずに、いかに社会から持続的に遠ざけておくか、である。そして、この峻別と対策に要するコストを 捻出するためにも、いわゆるコソ泥のような軽微な犯罪を繰り返す者には、年間一人300万円以上のコストをかけて刑務所に入れておく今のやり 方で本当にいいのか、議論が必要だ。
今、年間千人以上の無辜の市民が、この平和な国で未遂も含めた殺人事件の被害者となっている。そして、日本の刑務所には6万人以上が収容さ れ、毎年約2万人が刑務所から出てくる。そして、その2万人のうち5年以内に再び刑務所に入る者は5割以上なのである。ここを劇的に変えなけ ればならない。犯罪被害者を一人でも減らして行くために、やれることはまだ沢山ある。


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