【かなめ日記】重慶市感想

かなめ日記

成渝日本経済文化交流協会

(写真は成渝日本経済文化交流協会でのご挨拶)

年に一度、中国を必ず訪れる超党派訪中団が、今回選んだ地方都市は、1997年に中西部で唯一、直轄市に昇格した重慶市。はっきり言って個人的には関心が無かった街でしたが、来てみて度肝を抜かれました。中国の内陸部に位置する重慶市は、高さが100メートル以上の建物が世界で最も多い街だとのこと、さながらマンハッタンのようでした。人口が3,300万人を超える重慶市は、経済成長率二桁を続け、世界最大の自動車生産基地、また世界のノートパソコンの三分の一を生産しているとのことです。

街に入るとさらに驚くのは緑の多さと清潔さ。何度も訪れた北京や上海、あるいは香港とは明らかに街の雰囲気が違います。坂の多い街でもあり、さらには若い人がとても多い。行き交う多くががスマホを使いこなし、セブンイレブンの現地の社長さんのお話では、街中のお店でのキャッシュレスなスマホ支払いは、実に9割以上だそうです。重慶市は薄熙来と孫政才という二人の政治リーダーが二代続けて突如解任失脚したのですが、実績を残した薄熙来は未だに市民から慕われています。発展の遅れがちな内陸部を、沿岸部に勝るとも劣らないデジタル社会に作り変えたのも彼の功績の一つかも知れません。

有名な重慶の火鍋以外のホットな話題としては、この重慶市が、今注目を集める「一帯一路」の中国内の起点の一つだということ。列車によって何十ものコンテナ貨物を、ロシアやポーランドなどを経由して遥かドイツまで運びます。海路よりはコスト高ではあるようですが、所要日数が13日間と、20日程度も短くなるということで、今後、ここ重慶市は国際物流の要所として飛躍的な成長を遂げる予感がしました。それを見越してか、外資も重慶市に熱い視線を注いでいるようですが、残念ながら日系企業だけは、中国沿岸部の人件費高騰に合わせて、中国以外の第三国への工場移転が多いようで、重慶市の在留邦人は僅かに350人程度です。

親戚や親しい友人の家族に久しぶりに会って、そこのお宅の子供達がすっかり大きくなっていてビックリした。誰でもこんな経験があると思います。国も同じです。自分がかつて訪れた時のその国のイメージに、人はどうしても引っ張られる。しかし、知らない間に想像を絶する変貌を遂げていることがあるのです。私も、そのことを痛感しているからこそ、せめて年に一度は中国や韓国、台湾には行くように努めています。


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