今回は日本で最初のマニフェスト選挙ということで、候補者各自は実は皆悩ましい状況にあると思います。中選挙区制時代には、同じ政党の候補者同士がそれぞれの公約を持って選挙で争っていたのが当たり前だったわけです。今回、小選挙区制に移行して三回目の総選挙となり、突然党としての統一的なマニフェストが作られ、では自分は何を訴えたらいいか、戸惑いがあると思います。党のマニフェストの言わば広報官のようなことをすればよいのか。特に新人候補の場合には、党のマニフェストといってもその検討作成に加わったわけではなく、出てきた政党のマニフェストをそのまま訴えるだけでは何となくコトバが浮いて迫力に欠けてしまう嫌いがあります。日本もようやく二大政党制の方向へと向かい始め、将来的には候補者それぞれが自分の政策を訴えるということは行われなくなる(現に英国ではそのようです)のかもしれませんが、今回の、日本政治史上初めてのマニフェスト選挙は候補者にとっては悩ましい選挙でもあります。現に10月26日付けの読売新聞には、「マニフェストが持論と異なった場合にも、党のマニフェストに従うか」というアンケート調査の結果が出ていました。「従う」と答えた人は候補者全体の4割に過ぎず、特に自民党は1割でした。ちなみに私はこのアンケートに「従う」と答えました。党のマニフェストを作り上げるまでは喧喧諤諤の議論で自分の考えを主張すべきですが、いったん党としての方針が決定したら、私はそれに従うのが政党政治の筋だと思うからです。
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