【メルマガ】かなめーる vol.212

掲載日:2013.05.08

かなめーるの皆さま、ゴールデンウィークは如何でしたでしょうか? 国会はこの間、事実上お休みに入っていました。理由は、すべての閣僚が海外視察などに出かけてしまったからです。これまでのマスコミは、こうした政治家、特に閣僚の外遊を批判的に記事にする傾向がありますが(むろん安倍政権では批判記事は一切ご法度のようですが)、私はこの点、むしろ国会議員はもっと海外に行くべきだと思っています。理由は簡単です。政治のリーダ-が世界を余り知らなければ、日本の将来にとって致命的だからです。 およそ国会議員の仕事は、特に近年の分権化の流れの中で、ますます海外との関係を抜きには考えられなくなってきています。それは、外交安保の分野はもちろん、私が政務官を務めた経済産業の分野でも、たとえばエネルギー資源調達はまさしく国際的な政治課題です。また、原発の問題やPM2.5のような環境問題にはそもそも国境は無意味です。さらに、現在私が理事を務める法務分野でも、先日、衆議院を通過したハーグ条約の関係や、今後取り組む児童ポルノの問題など、国際社会世論の影響は無視できません。そんな大きな流れの中で、従来ドメスティックなキャリアを歩いてきた人間が多数を占めてきた国会議員の世界は、英語力一つを取ってみても世界の中で日本の「ガラパゴス化」が進んでしまっているのです。私が政務官の時に主催したアセアン各国大臣との会議でも、そのことを痛感させられました。 もっとも、一度与野党で開催合意した委員会をドタキャンするという川口参院環境委員長のような国会軽視の行動はあってはなりませんが、理想的には国会議員は月に一度くらいは、近場のアジアだけでも訪れる。そのような普段からの異国・異文化との接触が、グローバルな、あるいはアジアの視点を涵養し、人脈を育てることにつながる、そしてひいては中長期的に日本の政治を正しい方向へと進めていくと信じています。日、私が初めて訪ねた台湾でも、私たち国会議員を歓迎してくださった台湾財界のリーダーが、何と私の米国留学時代の同級生だったという思いがけない再会がありました。改めて、グローバルな人脈が政治に生きてくることを痛感したのです。もっとも、目の前の法案を成立させることなどに追われ、月に一度という理想と現実とのギャップを埋めるには、与野党にこうした日本の「ガラパゴス化」に危機感を募らせる政治家が増えることが大前提となりますが。 衆議院議員 たじま 要

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