【かなめ日記】「いま「森」が面白い」

掲載日:2012.07.05

総理を退かれた菅さんとは国会で滅多にお会いしないのですが、唯一、「林業調査会」は私も役員の一人として、会長の菅さんを支える立場にあります。もともと林業に関する知識は全く持ち合わせていなかったのですが、菅総理時代の新成長戦略の策定で林業を学ばせて頂き、政権交代後、加速がついてきた林業再生に今も取り組ませて頂いています。

「森」が面白い第一の理由はこの林業です。林業といえば就業人口は5万人に届かず、衰退している一次産業のイメージがあるかもしれませんが、(確かに過去数十年その状態が進行したようですが)今や世界でも有数の成熟した森が日本の国土の7割を占めているのです。林野庁に経済産業省も巻き込んで、若い人々を巻き込み、林業を持続性のある産業として再生していきたいと思います。国産材を多用した住宅産業、建設産業が元気になることを目指します。

「森」が面白い第二の理由は、再生可能エネルギーとの関係です。木質バイオマスは、国産資源を無駄なく使えます。風が吹かずとも、日照が弱くとも、そして温泉が出なくても、森はあるのです。そして、ペレットや薪の暖房を普及させれば、化石燃料の輸入を減らすこともできます。雇用が地域で生まれ、そしてお金も全て地域に落とせるのです。

言うまでもなく、「森」は人に癒しを与え、行ってみたい、住んでみたい場所です。国土の7割もが森である国は、世界でも数少ないのだと知りました。そして、土と光と水さえあれば、毎年確実に成長し、産業として利用しても、その美しい財産は半永久的に維持もできるのです。絶好のチャンスが訪れた日本の「森」が、多くの人々を引き付け、多くの産業・雇用を生み出し、そして多くの新たな幸せを広げられればと願いつつ、取り組んでまいります。

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