【かなめ日記】「法務委員会のこと」

掲載日:2013.03.04

今回の国会では法務委員会の理事を拝命しています。法務委員会は初めてであり、自分がその責任者になることは全く予想していませんでした。が、いざ所管の分野を研究して見ますと、私の関心のある分野が少なくなく、また大学の法学部時代の議論が懐かしく思い出されたりもし、張り切っております。全力で任務に当たらせて頂きます。

この国会で最初に審議が始まると予想される案件は、内閣提出法案で、いわゆるハーグ条約(国際結婚した方が離婚した際の親権についての取り決め)の関連の国内法の整備です。あまり馴染みがありませんでしたが、これも時々見かける「先進国の中で日本だけが足並みが揃っていない」ケースです。安倍総理も先日オバマ大統領に対して確約をしてきたようで、国内法整備を急がねばなりません。

議員立法でもいくつか重要な法案があります。一つはみんなの党から提案のあった、いわゆる「犯罪被害者支援給付金法」の改正。先日起きたアルジェリアのテロ被害者が、現行の国内法制下では十分に経済的に救済されないという国内事件とのアンバランスの問題の解消を目指した法整備です。また、免田事件などに関わる冤罪を受けた方々への年金支給に関わる法案も前政権からの引き続きの懸案法案です。さらには、いわゆる「児童ポルノ」に関する法整備についても、「単純所持」に関わる与野党の考え方に乖離はあるものの、一日も早く適切な法改正をし、国際社会でも非難の的になっている我が国の残念な現状を打開していかねばなりません。

先日、安倍政権のもとで初の死刑執行がなされました。言うまでもなく、この死刑制度の今後の在り方についての検討も、法務委員会の重要かつ根源的なテーマです。国内世論は今でも圧倒的に現行の死刑制度を支持している一方、国際的には死刑制度を廃止した国も多く、少なくとも制度的には残っていても死刑執行を停止している国が増えてきています。終身刑制度も含めしっかりと議論をし、中長期的に結論を出していかねばなりません。

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