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特別会計

 

 ホンダという会社は誰でも知っている。何の会社かと聞かれれば、自動車メーカーと答えるだろう。だがもともとはオートバイのメーカーだった。今となってはオートバイの売り上げは全体の2割にも満たない。だから、ホンダの業績や将来性を考えるとき、オートバイ事業だけを見ていても全く駄目なのは、優れた投資家ではなくとも理解できる。

 ところで今、国会では予算の審議が続いている。予算といえば一般会計。だいたい83兆円。これが日本の国家予算の規模だと思っている人が大半だ。ところが、実際にはこれはホンダで言えばちょうどオートバイ事業のようなものなのだ。地元での話すといつも驚かれるのだが、実はこの一般会計の5倍の規模の特別会計というのがあるのだが、本当に全くといっていいほど世間に知られていないし、マスコミも無関心である。その名のごとく、本来は「特別」な、例外的な会計のはずだった。しかし、戦後どんどん肥大化し、財務省の監視も及ばず、霞ヶ関の各省庁にとって好都合のサイフのような存在になってしまっている。更に、今では一般会計の6割が特別会計収入として「繰り入れ」されており、国家予算のほとんどが特別会計といってもよいほどの肥大ぶりである。そんな特別会計が国民年金特別会計をはじめ、いま31ある。つまり同じ数だけ官僚にとって利権の温床があるということだ。塩川前財務大臣が「母屋(一般会計)でおかゆを食っているのに、離れ(特別会計)で子どもがすき焼きを食っている」と評したことがあるが、言い得て妙である。

 日本のGDP約500兆円と比較すると更に愕然とする。国の一般会計と特別会計とを重複部分を考慮して足し合わせると、約250兆円にもなる。さらに地方自治体の正味の予算をそれに加えると約300兆円、つまりGDP比で6割である。他の先進諸国はこの比率が4割程度だというから、日本の国内経済がいかに国家予算に依存した、いわゆる国家社会主義経済かということが、数字の上でもはっきりわかるであろう。

 


 

 
   

2005年2月24日
田嶋 要

 
 


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